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kukkanen’s diary

障害年金で暮らす片づけられない女の日記

発達障害とFacebook

精神疾患
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いいね!ボタンで共感することが基本のソーシャルメディア

先日、臨床発達心理士*1という資格を持ち、自身も成人発達障害者当事者と名乗る方がこんなツイートをしていました。

前後のツイートを読んでも、コメントの内容やその方が考える「Facebookの正しい使い方」が見えてこないので、あくまでも想像ですがこんなトラブルなのではないでしょうか。

  • Facebook上でのコミュニケーションのあるべき姿に強い理想がある
  • 空気を読めないという発達障害の負の特性がリアルな会話以上に顕在化されるFacebookにストレスを感じる

だとしたら、私にも心当たりがあります。

Facebookは「いいね!(英語版ではLike)」がコミュニケーション設計の要となっていることからわかるように、ポジティブな感情を共有するSNSとして使われるのが妥当だと考えるからです。


creative commons licensed ( BY-SA ) flickr photo shared by angermann

成人発達障害当事者の特徴

ちょうど今、『発達障害に気づかない大人たち』という本を読んでいたところで、「第2章 こんな人は、発達障害かもしれない」にこの障害の特性である「対人スキル・社会性の未熟」の解説がありました。

自分の言いたいこと、興味のあることを一方的にしゃべって、人の言うことを聞きません。相手が興味があるかどうかなどおかまいなしに、たとえば、昆虫、恐竜、車、電車、ゲーム、パソコンなどについて延々と話しつづけます。

これは他人の立場で考えたり、場の空気を読んだりすることができない、いわゆる空気の読めない"KY"だからです。

一般の健常者は、人と会話をするとき、相手の話だけ聞いているわけではありません。相手の表情や口調、声のトーン、間の置き方、さらには周囲の状況などを含めて、相手の気持ちを汲み取ろうとします。発達障害者にはそれがうまくできません。

一言で言えば、他者と喜怒哀楽の感情を共有する「共感性」に欠けるのです。

つまり、顔が見えるリアルな会話ですら相手への配慮が欠ける発達障害当事者にとって、スマホやパソコンの画面上にある情報だけで空気を読むことが求められるFacebookは難易度の高いコミュニケーションプラットフォームなのです。

SNS上でよく見かける空気が読めていない言動

『発達障害に気づかない大人たち』から引用した文章にもある「相手の興味と関係なく自分の言いたいことを話す」という私たち発達障害当事者の悪い癖は、自分のタイムラインへの投稿より、Facebookでは友達のコメント欄、そしてTwitterではクソリプ*2として展開されることがしばしばあります。

例えば、誰かが「日本で一番使われているワープロソフトはExcelですよね」と投稿したとします。これに対して、「Excelは表計算ソフトであり、ワープロソフトならWordですよ」とレスをつけてしまうのが発達障害当事者のイタいところなのです(自戒を込めて)。

自分が持っているWordに関する正しい知識を伝えたい、そしてもっと踏み込んでExcelのセルを方眼紙に見立ててレイアウトすることによる非効率性を糾弾したいという気持ちに悪気はありません。

ただし、このExcelワープロネタは前世紀から語り継がれている笑い話なので、前述したようなコメントは野暮でしかありません。もちろん、日経トレンディ誌のようにExcel方眼紙を推奨するユニークな持論*3を展開するメディアもありますが、そこまで深い洞察がない場合、自分の言いたいことだけ衝動的に発言してしまったことを後悔することになるでしょう。

このたとえ話は一見すると知識不足から生じた気まずい出来事として捉えることもできますが、知能は人並みにあっても社会性に問題があると評価される発達障害ゆえに、それが冗談であることに気づけなかったともいえるでしょう。

大人の発達障害は訓練で社会性を獲得できるのか?

新書『発達障害に気づかない大人たち』には、こんな記述もあります。

対人スキルの未熟性は、子どもならば小学校の頃から対人関係を中心とする社会的なスキルを訓練するSST(Social Skills Training:社会生活技能訓練)という療法を行うことでかなり改善されますが、残念ながら大人になってからではあまり効果が期待できません。

書籍の後半部分でSSTに代わる治療方法として、カウンセリングや認知行動療法などが紹介されています。大人になってから発達障害と診断された場合は、今から社会性を身につけようというより、周囲の人にサポートしてもらったり、職業の選択を見直したりといった環境を調整する方法が現実的だということのようです*4

結局のところ、発達障害当事者はFacebookで何をすればいいの?

ブログにもソーシャルな要素がありますが、基本的には自分の言いたいことを自由に発表できる場として、その価値を最近見直しています。

一方、FacebookやLINEといったSNSは空気が読めない発達障害者にとって、どうふるまってよいのか躊躇する場面が多々ありますが、引きこもりがちな自分がリアルな人間関係を維持する上で欠かせないものとなりつつあります。

「他人をうんざりさせることなく、自分の存在感がFacebookから消え去らないようにするには?」

やはり、文字によるコミュニケーションはハードルが高く、これを自分なりに工夫すればするほど、他の人がドン引きする方角に向かってしまいそうです。そう考ると、下手なコメントより、月並みですがマメな「いいね!」ボタンのクリックなのかなと思ったりしています。

そして、自分のウォールへの投稿は写真が無難ですね。

今まではコミュ障を自覚しつつも、言語によるコミュニケーションでそれを解決しようと四苦八苦してきました。でも、不得意なことを克服するより、他者に共感してもらえるコンテンツが他にあるのなら、それを利用しようという考えに変わりました。

まだまだ、よくわからないけれど自分の障害を受容するって、こういうことなのかな?と漠然と思いました。


creative commons licensed ( BY-NC ) flickr photo shared by TheTherapist

*1:「臨床心理士」とは別の資格

*2:参考:クソリプってどんなもの? センター試験でも「出題」

*3:参考:「Excel方眼紙」の何が悪い? 日経トレンディネット

*4:実は集中力がなく、まだ読み終えていないので理解できていない(笑)